【読書感想文】『未来/湊かなえ』より 母と娘に降りかかる悲劇とは?
こんばんは、totocco(トトッコ)です(*^-^*)
今日は鶏モモ肉がお買い得だったので、たくさん買い込んできました!
これでしばらくは充実した鶏肉料理ライフを送れます(*´ω`*)
さて、今回は湊かなえさんの『未来』についてゆるゆる書こうと思います( ..)φメモメモ
項目は以下の通りです☆
◇あらすじ
◇感想
◇さいごに
◇あらすじ
主人公の少女の目線から物語は語られます。
主人公の少女には、父と母がいました。しかし父は病気で亡くなってしまいます。その後2人の暮らしが徐々に変化していきます。
◇感想
いつもバッドエンドの話を読んでいて思うことは、誰か助けてくれる大人はいなかったんだろうか?という疑問です。
章子はまだ中学生なのにかなり大きなものを背負わされている気がしました。
◆ネットがよく使われている
湊かなえさんの作品は、わたし的にはよくネットが出てくるなと思います。
確か『白ゆき姫殺人事件』も、『高校入試』でもネットで誹謗中傷の場面がありました。
今回の『未来』でも、林先生がネットで章子の継父のお店を誹謗中傷していましたね。
現実でも起こりそうでより恐ろしさを増してくる演出だと思いました。
◆祖母や継父から読み取れること
作品の中で、祖母や継父が登場します。彼らの言動で印象的なのは、章子に対して容姿をけなすところです。ここから、女の子は美しくないといけないという閉鎖的なメッセージが伝わってきます。
なんとなく容姿…、変えられないものを他人から言われるのは嫌だし、わたし自身も人に対して言わないようにしていこうと思いました。
◆父がやったこと
章子からはとてもやさしい父でしたが、読み進めていくと父は人殺しでした。
母が子ども時代に実の父から性的暴行をされていたことや、実の兄から売春をさせられていたのも衝撃的でした。
そして兄から真相を聞かされ、結果的に2人を殺してしまった父の気持ちを考えるともう…胸が痛くなります。
◆感じの悪い同級生は本当に嫌な奴なのか?
作中のミノリは、本当に嫌な同級生として描かれています。
特に章子が中2の時のいじめはかなり強烈でした。
でも別の視点から見てみると、ミノリはこうでもしないと自分をうまく保てなかったんだろうなと思います。
ミノリの父は自身が経営する病院のナースと不倫しています。母はヒステリックになっている。そしてミノリは薄々それを感じていたんでしょう。
家庭内の雰囲気がとても重苦しくなっていく中で、他の人に口出ししたりいじめることは彼女が生きていく中でそうしないと生きていけなかったんだろうと考えると、彼女も被害者なんだろうなと。
最後に彼女は修学旅行先で、友人たちに置いていかれ、独りぼっちになります。
因果応報なんでしょうね。
◆弱い母と強い娘?
作品中は、精神疾患を患っている母としっかり者の娘が描かれていますが、ラストのシーンで章子が母を守るために事実上の継父を殺害するところでは最後の仕上げを母がします。
母は弱くて守らないといけない存在と見ていたので、ここは驚きました。
守られる存在ではなく、実は章子を支えてくれていたんだなと。
章子が継父に襲われるシーンで助けに来たのはきっと母だったんだろうなと。
結局母は父を助け娘をも守ろうとする強い人だったんだなと思いました。
◇さいごに
湊かなえさんの作品はいい意味で後味が悪いものが多いと思っていました。
しかし、この作品は殺人を犯した章子とアリサですが、最後は明るい方向に向かっていくような気がしたのが救いでした。
たくさんの人が登場する作品は、いろんな人の気持ちに感情移入をしていると何度でも楽しめていいですね。
みなさんもぜひ何度もこの作品を味わってください^^
※登場人物のカタカナ表記はわたしが忘れてしまっているためカタカナとしています。
すみません(._.)