【読書感想文】『骨を彩る/彩瀬まる』
おはようございます^^
totocccoです(*^-^*)
今朝は少し体調がよくなったので、少しずつ家事をしてます☺
さて、早速ですが、本を読み終えたので感想を書いていきたいと思います( ..)φメモメモ
◇感想
◇さいごに
の順で書いていきます(*^-^*)
◇感想
●やわらかい骨
一番最後の話です。読みごたえがありました。
同時に深く考えさせられる内容でした。
中学生の小春のクラスに塚本葵が転校してきた話です。
中学生の時って、自分と他人の違いにとても敏感になる初めの時期なのかなと思いました。
些細な人との違いもなんだか命とりになる。
クラス、部活の中で平和に過ごしたいなら変わったことをしないで静かに過ごしていくのが一番なんでしょう。
大人になってもどう集団の中に自分の居場所を見つけるのか難しいですよね。
母がいない小春に対しての周りの扱いがあまり好きではなかった小春。
母がいないからかわいそうと同情されたくないという思いがあったんでしょうね。
また、小さい頃に理不尽なことを言ってきた初老の男性には腹が立った。
すごく怖い思いをしてきたんだな。
以前働いていた職場の管理職の女性もよく理不尽なことで、言い返せない平社員の人にばかり当たっていたのを思い出した。
どこにでもいるんだけれど、できれば接したくない人。
大人になれば、多少はそういう変な人からのダメージから自分を守れるけど、
小学校低学年にいくかいかないかの小さな子どもにはどうにもできないだろうな。
でも読み進めていくうちに、小春が少しずつ自分の中の黒い感情と向き合えることができたのが良かったと思いました。
また、葵の気持ちも分かります。
良かれと思ってお祈りを止めて、「こちら側の人」になるようにいう小春。
そこまで深く信じているわけじゃないけど、お祈りをやらないといけない葛藤を抱える葵。
普通になりたいけどなれないと泣く彼女はとても苦しそうで、
読み手にも感情がとても伝わってきます。
葵と小春が泣いたシーンは、初めて小春が誰かに弱さを見せられたんだなと思いました
。
物語の後半に、葵の他におなじ宗教の子どもがいるという描写があります。
わたしはきっと夕花が信者だったんじゃないかと思ってます。
…まぁ、これは想像なんですけどね笑
みなさんはだれが信者だったと思いますか?
ラストには、冒頭の津村の話がリンクしていて粋なまとめ方をされていて素敵でした^^
◇さいごに
彩瀬まるさんの作品は今回初めて読みました!
『骨を彩る』は短編小説で、前回登場していた人物が次の話では主人公になったりまた登場したりしてきます。
登場人物たちのその後を知ることができてとても楽しめる作品でした^^
また登場人物たちの感情の機微を細かく描写されていて、誰もが感じたことのある心の傷をあたたかく癒してくれる作品たちばかりですごく感激しました。
たしか、千早茜さんの『正しい女たち』もそういう書き方がされていて、読んでいて楽しかったです( *´艸`)
また機会があったら紹介できたらと思います^^
以上、totoccoでした~