mastemのブログ

本好きの備忘録( *´艸`)ゆるゆる感想と日常について書いてます

物事の奧にある真相が怖い!『満願/米澤穂信』

こんばんは、totocco(トトッコ)です(*^-^*)

今回は、読み終わった本の紹介をします^^

 

『満願/米澤穂信

 

◆あらすじ

◆感想

◆さいごに

の項目で書きます( ..)φメモメモ

 

◆あらすじ

夜警

以前のブログにて紹介しました^^

 

死人宿

失踪した恋人に会うために山奥の宿に来た男性。そこで中居として働くかつての恋人の佐和子。彼女からここは死人宿だと言われ、死にたい人が客としてやってくると言われる。風呂場の脱衣所で名前の書かれていない遺書を見つけた佐和子は、男性にこれを描いた人を探してほしいと頼まれる。果たして、泊り客三人の中から遺書を書いた人を見つけられるのか…?

柘榴

遊び人の夫と美しい妻と彼らの娘たち。2人の娘は母と同じくとても美しかった。あると気、妻は生活のために遊び人の夫と離婚することにする。すると夫は離婚には応じたが、娘たちの親権を希望する。親権は働いていて一緒に暮らしている妻がかなり有利だった。夕子は父と一緒に暮らせるようにあることを考え、妹の月子と実行に移す。なぜ、彼女たちはずっと育ててくれた母ではなく、家にほとんどいなかった父を選んだのか?

万灯

電気エネルギーを得るために海外の支店で働く主人公の男性。それまで結婚もせずに人生を仕事に費やしてきた。本社に戻ると、バングラデシュの勤務を命じられた。そこでの勤務は、同僚が不慮の事故で亡くなった。また大けがをした同僚たちが次々と去って行った。彼は仕事のためについに殺人を犯してしまう。しかし意外な展開が待ち受けていた。

関守

ライターをしている男は、先輩からひとつホラー記事のネタをもらう。しかし先輩から、このネタは本物な気がすると言われる。

男はあまり先輩の言葉を気にしていなかった。その後取材のため、事故現場近くのお茶屋さんに話を聞く。そこの店主のお婆ちゃんと長話をしている内に彼女から恐ろしい話を聞くことに…。

満願

学生時代に藤井は鵜川家に下宿していた。その後弁護士として活躍する。そんな彼は世話になった鵜川の妻の殺人事件の弁護を担当することになる。控訴する予定だったが、鵜川の夫が病気で亡くなってしまう。その報を知り、彼女は控訴を取り下げると言い出した。なぜ彼女は控訴を取り下げたのか?

◆感想

すごく好きな話は、関守です(*^-^*)

寂れたお茶屋さんで記事にするために情報を集めようとしているライターとお店のお婆ちゃん。

4件も事故が続いた現場はちっとも危険な場所ではないというお婆ちゃん。

 

初めは接点のない事故で亡くなった人物たち。

県の職員、大学生、事故現場の先にある町出身の若者とその彼女、定職に就かずに暮らしていた男。

読み進めていくうちに、恐ろしい事実をお婆ちゃんは語りだします。

ラストは描かれてないですが、おそらくは彼の命もないでしょう。

 

まさか、お婆ちゃんの一人娘と孫がDV夫から逃げてきて、店のそばにあった地蔵で娘が夫を殴り殺していたとは。

そしてそれを偽装するために、事故にみせかけて車を崖から落としていたとは。

そしてそれがバレそうになるたびに、事故に見せかけて殺していたとは。

なんとも恐ろしい結末だ。

お婆ちゃんが病院の事務で勤務していたこと、一見関係ないように思っていたけれど、その病院は薬品の管理がずさんだったためそこから睡眠薬を盗んでいたとは。

全部男に話している時に、お茶の中に睡眠薬を入れていたとは。

意識がなくなっていく男を覗き込みながら笑いかけるお婆ちゃんはとても怖かった。

 

◆さいごに

人間って何を考えているのかよくわかりませんよね。

特に小説の中でとても面白かったのは、登場人物たちの本当の気持ちが予想外なものだったことです。

はやり、人間が一番怖い。

 

 丁寧な描写で、後から鮮やかに伏線を回収していく極上のミステリーでした。

みなさんもぜひお手に取ってみてください^^

以上、totoccoでした~