彼女はいったい何者か?『名画で読み解くロマノフ家12の物語』より
こんにちは、totoccoです^^
だんだんと春らしい季節になってきましたね^^
今回は中野京子さんのこちらの本を紹介していきます(*^-^*)
『名画で読み解くロマノフ家12の物語/中野京子』
◆感想
この本はハプスブルク、ブルボン家の続編ということで書かれています。
興味のある方はそちらもお読みください^^
ちなみにわたしはハプスブルク、ロマノフ、イギリスを読み終わりました!
残るはブルボンだけ(*^-^*)
読むのがとても楽しみです。
…おっと、話がそれましたね。
今回は皇女タラカノーヴァについてです(*^-^*)
彼女はエカテリーナ2世の時代の人物です。
ロシアから遠く離れたパリで、自分はエリザヴェータ女帝とその愛人の間に生まれ、ヨーロッパで育てられたと自称してました。
それを苦々しく思っていたのはエカテリーナ女帝です。
なぜなら、タラカーノヴァが本当にエリザヴェータの子なら彼女の祖父は大帝と言われたピョートルです。
そしてエカテリーナは名前こそロシア人ですが、ドイツ人でした。
出自のことでどこか後ろめたい気持ちがあったのかもしれませんね。
その後タラカーノヴァは捉えられロシアに連行。その後は逮捕され囚人となってしまいます。
個人的には、タラカーノヴァは偽物だったんじゃないかと思っています。
現にロシアでは偽物がよく歴史に登場しているので。
ロシア人画家の描くタラカーノヴァは薄暗い要塞の小部屋に閉じ込められています。
そして近くを流れる川が氾濫し水がどんどん入り込み、そのまま溺死する直後が描かれている場面が描かれています。
なんともゾッとする場面ですが、同時に美しいなと感じた絵でもあります。
◆さいごに
ロシアの政治は上が全て決めてしまう、最高権力者となった者は政敵をシベリア送りや殺害し存在もろとも消していく。
恐ろしいまでに秘密主義の国だと本書を読んで感じました。
そして自称●●と言って、権力を握ろうとする怪しい人物の多いこと!
ドミトリー、ラスプーチン…。
皇女タラカーノヴァもそんな一人だったのかもしれません。
彼女の存在はまさにロシアらしい、不安定で秘密主義な国をよく表しているのではないでしょうか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございました(*^-^*)