【途中読書感想文】「世界で最も危険な短編集⁈村田沙耶香さんが紡ぐ『生命式』より」
こんばんは、読書大好きtotocco(トトッコ)です(*^-^*)
ここ最近はKing Gnuの白日にハマってYoutubeで聴きながら作業してます( ´∀` )
さて、今日から読み始めた本の紹介を^^
まだ短編小説集の冒頭の話しか読めてませんが、かなりインパクト大だったので、
感想をゆるゆると書こうと思います( *´艸`)
「生命式」村田沙耶香
◆あらすじ
短編集冒頭の作品、「生命式」。
30年ほど前の価値観とガラリと変わった世界に生きる、池谷真保36歳。
彼女が生きる社会では、生命式が行われる。
生命式とは、死者を料理して大勢の者に振舞ってそこで顔見知った男女でカップルが成立すると、性行為(この社会では受精と呼ぶ)を行うこと。
しかも生命式で出会った男女の性行為は至るところで行われているらしい。
主人公の池谷は30年前の幼稚園時代の時にジョークで言った「人間を食べたい」ということを恐ろしいほど周りから糾弾されたことから、当時の価値観とは大きく変わった価値観と受け入れられないでいた。
周りはどんどんと適応していく。
周囲の常識に違和感を感じる池谷だったが、ある出来事が起きて…。
◆感想
ネタバレになっちゃいます。
まず、物語が生命式が普通の社会で既に浸透しているのが前提で進むのが恐ろしい。
村田さんの「殺人出産」と似たようなにおいを感じる。
この社会では既にsexという言葉はすたれているらしい。
子どもを産むためだけに「受精」行為をする男女。
なんとなく、この描写はとても動物的なものだと思った。
しかし同時に人間も1動物に過ぎないんだと気づかされる。
どうして人間だけ別の言葉を使って特別扱いをするのかって聞かれているようで怖い。
本作では、周囲の考え方の急激な変化の違いに戸惑う池谷に対して、理解を示してくれる山本という同僚がいた。
ところがある時彼は交通事故で亡くなる。
そして池谷は山本の生命式で山本の肉体を調理することに。
人間の肉に関する描写は生々しい。
けれども料理シーンはどこか豚肉を使っているようなナチュラルな感じがする。
…少しずつわたしも作品の世界観に毒されている(笑)
生命式で気になったのは、病気を患っていた人はどうするのかな?
全身癌の患者を食べるわけにはいかないだろうけれど。
生命式は一般化されてきたのに、旧来の家族のシステムの崩壊に反対する人々が大勢するという話は、どことなく日本らしさを感じた。
こんなにも妊娠、出産の考え方が変わってしまったのに家族神話は未だに根付いているのがすごい。
…関係ないけど、人肉を食べると言えば、東京喰種みたいだな。
何が正常で何が異常なのかという問いは、「コンビニ人間」のような雰囲気が強い。
この方の作品は、今の社会では普通と思っていることを、本当にそうなんですか?って聞かれている気がして怖くなる。
今作もとても引き込まれる作品^^
まだまだページがあるので、読むのがとても楽しみ^^
ここまで読んでくれてありがとうございました!