【読書感想文】ミレイの描くオフィーリア「欲望の名画/中野京子より」
こんにちは、totocco(トトッコ)です(*^-^*)
ここ最近は車で道を入ると、菜の花畑がよく目に入ります。
もう春はすぐそこに感じられるとても気持ちのよい季節になってきましたね。
さて、今日はゆるゆると読書感想文を書こうと思います^^
「欲望の名画/中野京子」
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◆感想
イギリスのシェイクスピアはデンマーク王子アムレートから名を取って
「ハムレット」の物語を紡いだ。
意外なのは、ハムレットを作ったシェイクスピアでしたが、実際にはデンマークを訪れたことはなかったそう。
ところでシェイクスピアの物語はというと…。
父王の死後、母は父の弟と再婚することに。弟は新しい王となりました。
すると、息子ハムレットのもとに亡くなった前王が亡霊となって彼のもとへ。
そこで自分は弟の手によって毒殺されたという。
その証拠を見つけようとする中で、誤って宰相を殺してしまう。
ミレイの描く「オフィーリア」のタイトルは、アムレートの婚約者の女性の名。
そしてハムレットが誤って殺した宰相の娘だった。
主人公のハムレットは母の再婚にとても苦しむことに。
というものも、キリスト教では夫の兄弟との結婚は罪とされているから。
そして母を、オフィーリアを追い詰め、両者を死に追いやってしまう。
更に新王を刺し殺し、自分も自殺してしまう。
誰も幸せにならない結末。
ミレイの絵画では、川に浮かぶオフィーリア。
ハムレットに父を殺され、優しかった父がどんどん冷たくなっていく。
静かに彼女も狂っていったのだろうか?
絵画の中では彼女の周りにはたくさんの花が。
それぞれに花言葉が。
薔薇(愛)、キンポウゲ(子どもっぽさ)、スミレ(純潔)、ケシ(死)、ワスレナグサ(私を忘れないで)など。
また側の木の枝に止まっているヨーロッパコマドリにはこんな話も。
この小さな小鳥は森で迷って亡くなった子どもの遺体の側に花や葉をかけるそう。
絵画の中には、彼女の性格や彼女のその後の運命を示すものが多くある。
鑑賞者に「死」を連想させるものを配置して、少女の運命を知らせる演出が見事な作品だ。
◆さいごに
名画をただ鑑賞するだけではなく、どんな場面の絵なのか?
絵画の中にどんな仕掛けがされているのかを丁寧に解説されている1冊です^^
良かったら手に取ってみてくださいね(*´ω`)
ここまで読んでくれてありがとうございます!