【途中読書感想文】「ケーキの切れない非行少年たち/宮口幸治」
こんばんは、totocco(トトッコ)です(*^-^*)
今夜はこちらの本の途中感想文をゆるゆると書いていきます( ..)φメモメモ
「ケーキの切れない非行少年たち/宮口幸治」
◆あらすじ
児童精神科医の作者が医療少年院にいる非行少年たちの抱えている障害についてスポットライトを当てています。
具体的にどのような思考回路となって問題行動を起こすのか?などを詳細に紹介。
この本ではメインは非行少年についてですが、彼らの多くは小学校2年生から問題行動のサインが出ていました。
非行に走らなくても困難を抱えた子どもたちが大勢いるということが予測されます。
現在の教育ではこのような子ども達に対する有効な支援ができていない状況があることが問題だと思われます。
それをどうしていくのか。
これから考えていかないといけない問題ですね。
◆感想
タイトルは衝撃的で、すぐに興味を持った。
幸い近所の図書館にも置かれているので、早速予約を取って今日手にしました。
冒頭、非行をおかした少年に対してある図形を見せて同じものを紙に書くように指示すると、全く別の図形を描いたことという話がショックでした。
(再現した図が作者が書いたもので載せられています)
こんなにも彼の認知機能が歪んでいたら、日常生活を過ごすのもかなり困難になるだろうと思いました。
同時にここまで認知が歪んだ人間を目にして怖いと思いました。
つまり、言葉が通じない人間が存在するという恐怖。
(殺人を犯した少年に自身はどんな人物か尋ねたら、優しい人間という答えが返って来るというエピソードもあった)
認知機能やこれをしたらその後どうなるのかの予測ができない、あるいは予測が上手くいっていない。
だとしたら何回でも少年(大人になってもこれを治さないと何度でも刑務所に戻って来る)は犯罪を犯してしまう。
罪の意識もないままに。
反省できない人間が少年院に入っても、教官らの前では反省している(何が悪いのか分からないけれど、怒られるので反省しているフリをする)ように見せかけている。
彼らもある意味で被害者なんだろう。
適切な方法で治療を受けられなかったという意味では。
でもだからと言って私は彼らのことをかわいそうだからといって許せるほどできた人間にはなれないなというのが率直な感想。
じゃあ彼らによって命や尊厳を奪われてしまった人たちはどうなるんだと思ってしまう。
やっぱり許せないよね…と思いながらあと半分ほどのページを捲りながら自分なりに読み進めていきたいです。
これ以上の被害者を出さないためには、加害者支援が大切。
適切な支援を行って非行、犯罪を起こさせないようにする。
これはとても大事なこと。
認知が正常になれば、きちんと自身の罪に向き合って被害者に心から謝罪できるのか。
きちんと償えるのか?
加害者支援を行うことがまわりまわって被害者のためになるのか。
日本は被害者があまり守られないなと感じています。
被害者の精神的、肉体的なケアも充実させてほしい。
まだまだ課題は山積していますね。
合わせて加害者家族についての支援(というべきか、プライバシー保護というべきか)も必要ですよね。
これらのことも一緒に考えていけたらと思います。
ここまで読んでくれてありがとうございました。